審査に通らないケースって?
住宅ローン減税や低い住宅金利など、昨今は住宅ローンを利用してマイホームを実現する機運が高まっています。これまでなら無理かなと思っていた人でも「現在のような低い住宅金利ならば」と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ここで意識しなければならないのが、住宅ローンの審査です。審査に通らないことには融資を受けられず、マイホームを購入することはできません。住宅ローンの審査基準は「審査基準ってどんなもの?」でも書きましたが、ここではもう少し補足して解説してみましょう。
落ちない方が珍しい?! でも対策可能なんです。
「住宅ローンの審査が通らない…」これは、全く珍しいことではありません。カードローンの審査ですら落ちる人が多い昨今ですから。しかも住宅ローンというのは一般的なサラリーマン家庭の人にとっては人生において最大の借金です。それまで同じような金額の借金をしたことがない人が、いきなり数千万円の借金をするのですから、一筋縄でいかないのは当然のことなのです。
住宅ローン選択の際、まず念頭においておきたいのは低金利ばかりに目を向けず、審査の事を少しでも知って、対策をとる、ということでしょう。
住宅ローンの審査とは「年収や勤務先での勤務年数」「他社での借入」といった要素を見られます。この辺りはキャッシングなど少額の借入でも同じですね。収支が不安定な人にお金は貸せないという訳です。
これにさらに「健康上の理由」というケースもあります。健康でない人が、その後の収入を確保することは難しいという審査判断です。
そして住宅購入が目的の融資となると、その「物件そのもの」の要素も響いてきます。指定要件を満たしていなければ当然審査に落ちる訳です。例えば「建築基準法などの法令に適合していない物件なのに、それに気付いていない」場合などに起きることがあります。
返せるお金の計画を立てましょう
ここまでは借り手本人による理由や、物件の問題による理由でした。しかし、やはり住宅ローン審査というのは、その借り入れの内訳が最も影響を及ぼします。
内訳とは「物件の購入にあたって自己資金がどれだけあるのか」「物件価格に占めるローン金額の比率はどれだけあるのか」、そして「ローンの返済額というのが年収にどれくらいの比率になっているのか」といった数値です。順に解説しましょう。
まず、自己資金というのは「頭金」のことです。物件の購入額から頭金を引いたものがローン利用額になるので、頭金は多いほうが借金は少なく、審査も有利になります。頭金ゼロの住宅ローンも可能ですが、やはり審査で不利になるのは言うまでもありません。
そして、担保掛目。担保掛目とは担保、つまり「物件の価格に占めるローン借入の比率」です。頭金が多ければ担保掛目は低くなり、審査に有利となります。ここでも自己資金の大切さが分かりますね。
最後に、返済比率。これは年収に占める年間返済額の比率です。これがあまりに高いと支払い能力を疑われるので、審査は通りません。不動産業界の常識では、25%が目安とされています。
つまり、無茶な額を借りるのは審査に落ちる原因。自己資金が不十分なのに高額な借金は出来ません。審査に不安がある方は、一度、上記項目の試算をしてみましょう。